営業未経験・実績ゼロから案件獲得|「憧れチャンネルの編集を真似た動画」を送って受注した話

実績ゼロから案件獲得 副業ノウハウ

「動画編集の副業を始めたいけれど、営業なんてやったことがない」「実績ゼロの自分が、どうやって案件を取ればいいのか分からない」——そう感じて、最初の一歩で止まってしまう方はとても多いです。

実は私自身も、まったく同じ場所でつまずいていました。会社員をしながら副業で動画編集を続け、今では月10万円以上を安定して稼げるようになりましたが、最初の案件を取るまでは営業経験がほぼゼロで、何度も心が折れかけました。

そんな私が、ある一つの方法を試したことで状況が一変しました。それが「自分が編集したいYouTubeチャンネルの編集スタイルを真似たサンプル動画を作り、それを送る」という営業方法です。しかも、その動画の素材は自分自身を撮影して用意しました。

この記事では、営業未経験・実績ゼロだった私が、なぜこの方法で案件を獲得できたのかを、実際の体験を振り返りながら詳しくお話しします。これから営業に挑戦する方が、同じように一歩を踏み出せるようになれば嬉しいです。

ありがちな営業がまったく通用しなかった話

最初の頃、私がやっていた営業は、今思えば典型的な「うまくいかないパターン」そのものでした。

クラウドソーシングサイトに登録して、募集が出ている案件にひたすら応募する。提案文には「丁寧に作業します」「納期は必ず守ります」「やる気はあります」と、誰でも書けるような言葉を並べる。ポートフォリオも、市販の素材を使って作った当たり障りのないものを一つ用意しただけ。

結果は、見事なまでの無反応でした。

応募しても返信すら来ない日が続き、たまに返ってきても「他の方にお願いすることになりました」という定型文。当時の私は「営業のセンスがないんだ」「実績がないから相手にされないんだ」と落ち込んでいました。

でも、あとから振り返ると、うまくいかなかった理由ははっきりしています。私の提案は、相手にとって「自分ごと」になっていなかったのです。

発注する側からすれば、「やる気があります」という編集者は山ほどいます。汎用的なポートフォリオを見ても、「で、私のチャンネルに合うの?」という疑問には何も答えていません。相手が本当に知りたいのは「この人に任せたら、自分の動画がどう仕上がるのか」という、たった一つのことだったのです。

転機になった「真似て作って送る」という発想

行き詰まっていた私が思いついたのが、発想を完全に切り替えることでした。

「相手に自分を選んでもらう」のではなく、「相手のチャンネルで、もう自分が働いているかのような動画を、先に作って見せてしまおう」と考えたのです。

具体的には、自分が「このチャンネルの編集をやってみたい」と本気で思えるYouTubeチャンネルを一つ選び、そのチャンネルの編集スタイルをそっくり真似たサンプル動画を作りました。テロップのフォントや色、効果音の入れ方、カットのテンポ、ズームの使い方まで、できる限り再現したのです。

そして、その動画を「あなたのチャンネルに合わせて作ってみました」という一言を添えて送りました。

これが、面白いように反応が変わりました。それまで返信すら来なかったのに、「わざわざ作ってくれたんですか?」「テロップの感じ、まさにうちの雰囲気です」と、相手が前のめりになってくれたのです。最終的に、そのうちの一件が継続案件につながりました。

なぜこんなにも反応が違ったのか。それは、この動画が「あなたのために作りました」という何よりの証拠になっていたからです。口で「御社に合わせます」と言うのは簡単ですが、実際に合わせた成果物を見せられると、説得力がまるで違います。

なぜ素材は「自分を撮影したもの」にしたのか

ここで一つ、こだわったポイントがあります。それは、サンプル動画に使う素材を、フリー素材ではなく「自分自身を撮影した映像」にしたことです。

理由は二つあります。

一つ目は、編集スキルだけでなく「動画制作全体を任せられる人」だと伝えたかったからです。撮影から編集まで一人で完結できると分かれば、相手にとっての安心感は格段に上がります。「素材はこちらで用意しますね」と言える編集者は、それだけで重宝されます。

二つ目は、著作権や素材の使用範囲を一切気にせず、自由に編集を見せられるからです。他人の動画素材やフリー素材を使うと、「これは本当にこの人が作れるのか」という疑問が残りますし、無断転載のリスクもあります。自分を撮影した素材なら、その心配がまったくありません。堂々と「すべて自分で作りました」と言えるのです。

自分を撮影すると聞くと、「顔出しが恥ずかしい」と感じる方もいるかもしれません。ですが、必ずしも顔をはっきり映す必要はありません。手元の作業風景や、後ろ姿、風景の中に自分が入り込むような構図でも十分です。大切なのは「撮影から自分でやった」という事実が伝わることです。

実際にやった5つのステップ

ここからは、私が実際にどう進めたのかを、手順に沿ってお話しします。これから真似してみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

ステップ1:本気でやりたいチャンネルを1つに絞る

まず、数を打つのではなく、たった一つのチャンネルに狙いを定めました。

ポイントは「自分が本当にこのチャンネルの編集をやりたい」と思えることです。なぜなら、これから何時間もかけてそのチャンネルを研究し、編集を再現することになるからです。興味のないチャンネルでは、熱量が伝わる動画にはなりません。

また、登録者数が多すぎる大手チャンネルよりも、これから伸びそうな中規模のチャンネルのほうが、個人編集者を探している可能性が高く、反応も得やすい傾向があります。

ステップ2:編集スタイルを徹底的に分解する

狙いを定めたら、そのチャンネルの動画を何本も見て、編集のクセを徹底的に分析しました。

具体的には、テロップのフォント・色・大きさ・出るタイミング、効果音やBGMの入れ方、カットの間(ま)の取り方、ズームやトランジションの頻度、サムネイルの雰囲気まで、細かくメモしていきました。

ここで意識したのは「なんとなく似せる」のではなく「分解して再現する」という姿勢です。一本の動画がどんな要素でできているかを言語化できると、再現の精度が一気に上がります。この分析力は、案件を取ったあとの実務でも必ず役に立ちます。

ステップ3:自分を撮影して素材を用意する

次に、サンプル動画に使う素材を自分で撮影しました。

スマホでも十分です。私の場合は、日常のワンシーンや、ちょっとした作業風景を撮影しました。話す内容は何でも構いません。大事なのは、編集で「化ける」余地のある素材を用意することです。

少し長めに撮っておくと、カット編集の見せ場を作りやすくなります。撮影に慣れていなくても、編集でテンポを整えれば見違えるので、最初から完璧を目指す必要はありません。

ステップ4:完コピするつもりで編集する

撮影した素材を、ステップ2で分析した編集スタイルに合わせて仕上げていきます。

ここでは「自分らしさ」よりも「相手のチャンネルらしさ」を優先しました。あくまで目的は、「このチャンネルに自分が入っても違和感がない」と思ってもらうことだからです。テロップの位置一つ、効果音のタイミング一つまで寄せていくと、見た人は「うちの動画みたいだ」と感じてくれます。

自分の個性を出すのは、案件を取って信頼を得てからで十分です。最初の一本は、徹底的に相手に寄せることを優先しました。

ステップ5:一言を添えて送る

完成した動画は、長々とした自己アピールではなく、シンプルなメッセージを添えて送りました。

「いつも動画を拝見しています。御チャンネルの雰囲気に合わせて、サンプルを一本作ってみました。もしよければご覧ください」——このくらいの短さで十分です。

ここで重要なのは、売り込みすぎないことです。動画そのものが何よりの営業になっているので、言葉は控えめにして、相手が動画に集中できるようにしました。送り先は、概要欄のお問い合わせ先や、SNSのダイレクトメッセージなどを使いました。

なぜこの方法は採用側に刺さるのか

実際にやってみて、そして案件を取ったあとに発注側の本音を聞いて、この方法が刺さる理由がよく分かりました。

発注する側が一番不安なのは、「お金を払って依頼したのに、思っていたものと違う仕上がりが来ること」です。文章でいくらスキルをアピールされても、その不安は消えません。

ところが、自分のチャンネルに寄せたサンプル動画が届けば、その不安はほぼ解消されます。「この人に任せれば、こういう動画が出てくる」という具体的なイメージが、最初から共有できているからです。

しかも、わざわざ自分のチャンネルのために時間をかけて作ってくれたという事実は、熱意の証明にもなります。スキルと熱意、そして相性。発注側が知りたいことのすべてを、一本の動画が同時に伝えてくれるのです。これが、ありきたりな提案文との決定的な差でした。

返信が来たあとに意識したこと

サンプル動画を送って返信が来たときに、私が意識していたこともお伝えしておきます。せっかく相手が興味を持ってくれても、その後の対応で印象が下がってしまっては、もったいないからです。

まず、返信はできるだけ早く、丁寧に返しました。動画を見て連絡をくれたということは、相手も少なからず期待してくれているということです。レスポンスの速さは、それだけで「一緒に仕事をしやすそう」という安心感につながります。

次に、料金や条件の話を自分から焦って切り出さないようにしました。最初のやり取りでは、相手のチャンネルが今どんなことに困っているのか、どんな編集を求めているのかを丁寧に聞くことに徹しました。相手の悩みを理解してから提案するほうが、結果的に話がスムーズに進みます。

そして、サンプル動画について「こういう意図でこう編集しました」と、考えた理由を言葉で説明できるようにしておきました。ただ真似ただけでなく、意図を持って作っていると伝わると、信頼が一段と深まります。この一手間が、単発で終わるか継続案件につながるかの分かれ目になったと感じています。

やってみて分かった注意点

良いことばかりお話ししてきましたが、もちろん注意すべき点もあります。

まず、この方法は数で勝負する営業ではありません。一本のサンプル動画を作るには、それなりの時間がかかります。ですから、手当たり次第に送るのではなく、「ここで働きたい」と思える相手に絞ることが前提になります。

次に、送ってもすべてに反応があるわけではありません。タイミングが合わなかったり、すでに編集者が決まっていたりすることもあります。反応がなくても、それは実力が否定されたわけではないと考え、淡々と次に進む心構えが大切です。

そして、作ったサンプル動画は財産になります。一件に断られても、その動画は立派なポートフォリオの一部になりますし、似た雰囲気の別チャンネルにも応用できます。一本作るごとに、自分の引き出しが確実に増えていくのです。

最後に、相手のチャンネルを真似るとはいえ、既存の動画の映像そのものを無断で使うのは避けましょう。あくまで「編集スタイルを参考にする」のであって、素材は自分で用意するのが鉄則です。だからこそ、自分を撮影した素材が役に立つわけです。

これから営業に挑戦する人へ

営業経験がほとんどない状態でも、案件は取れます。私自身がその証拠です。

大切なのは、「上手に売り込むこと」ではなく、「相手の不安を先回りして消してあげること」だと、私はこの経験から学びました。汎用的なアピールを100件送るよりも、相手のために作り込んだ一本のほうが、はるかに強い説得力を持ちます。

最初の一本を作るのは、正直しんどいです。時間もかかりますし、反応がなければ落ち込むこともあります。でも、その一本は必ずあなたの財産になりますし、何より「自分にもできた」という自信につながります。

営業をテクニックだと思うと身構えてしまいますが、「相手のために本気で一本作る」という姿勢さえあれば、特別な話術はいりません。ぜひ、あなたが本当に編集したいと思えるチャンネルを一つ選んで、最初の一本に挑戦してみてください。

まとめ

今回は、営業未経験・実績ゼロだった私が、「憧れのチャンネルの編集を真似たサンプル動画を、自分を撮影した素材で作って送る」という方法で案件を獲得した体験をお話ししました。

ポイントを振り返ると、ありきたりな提案文ではなく相手のチャンネルに合わせた成果物を先に見せること、素材を自分で撮影して撮影から編集まで任せられると示すこと、そして数ではなく一本の質で勝負することの三つです。

この方法は、特別な営業スキルがなくても始められます。むしろ、編集者としての腕と熱意がそのまま伝わる、初心者にこそおすすめしたい方法です。あなたの最初の一件獲得に、この記事が少しでも役立てば嬉しいです。


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